世界一の憧れの推しギタリストがやらかしていた

世界一の推しがやらかしていた。この人の名前をたぶんおそらく、いや絶対人生で1番叫んできたと思う。し、自分のロックギター愛の源の中の源の人。いつか、いつかは目の前でサインを貰って握手をしてメッセージを伝えるんだ!とこの世の誰よりも願っていた人であった。願っていた、と過去形にしてしまったが願っている。という現在進行形の文章を書きたい。その気持ちを過去形のものにしてしまったら、自分の大切な何かが本当になくなってしまう気がする。知ってしまってから、自分の心の核となるものがなんか抜けたような気がする。愛の行き先が不明というか。重すぎるけど。自覚しているが愛が重すぎる。でもそれだけ私の思春期〜今までを形成したといっても過言ではない人物であり、私のアイデンティティのひとつなのである。誰かは言わない。

 

それから新たな好きなものができたりして日々楽しく過ごすが、やっぱりふとした瞬間に、ああもうあの頃には戻れないんだな、とがっくりくる。世間的にはああ、またやらかしたか芸能人が、という感覚なのだろうけど、私にとっては一つの心の終わりである。芸能人っちゃまあ芸能人だけど、バンドマンである。バンドマンは芸能人扱いを最近されるがバンドマンはバンドマンである。数年前まではバンドと芸能人というのの線引きがしっかりあったのに、今ではほぼ一緒である。バンドマンはバンドマンだけの世界でスタジオにこもってファンと1:1の関係性であるべきだ、あってほしい。ずっとそれが続いていたら、こんなことにはならなかったのでは?とおもうけど現実は現実なのである。受け入れなければいけない。いつまでもガックリしてはいられないので、まあ地球滅亡したわけではないんだし、希望はゼロではないし、バンドも解散したわけではない。ゼロではないと信じて、明日もぼちぼち過ごしていきたいと思って、日々を過ごしている。今はやらかしてしまったあの人だけれども、今までもらった数年分の愛情と思い出とアイデンティティは、ずっと私の中で輝いているんだと思う。